勝手に下仁田町再生計画その5
・目立つ客単価の低さ
少し数字を使わせてもらって、下仁田町の観光の現状を見てみたいと思います。
平成16年度の下仁田町への観光客入込み数(推計)は前にも書いた通り66万1千人です(群馬県では中位のランクです)。年によって多少の変動はありますが、過去5年間の推移を見ると66万人~68万人の間を上下しており、それほど大きな変化はありません。
入込み客数のうち、日帰り客が64万3,300人(県内客26万7,200人、県外客37万6,100人)、宿泊客1万7,700人(県内客4,200人、県外客1万3,500人)です。
そして観光消費額(推計)は総額3億94,861千円で、うち日帰り客分が3億40,369千円、宿泊客分5,4492千円となっています。客単価は、日帰り客が529円、宿泊客が3,079円です。
この年の、群馬県の日帰り観光客単価の平均が1,196円、宿泊客が1万1,249円ですから、下仁田町に落とされる観光客のお金は、日帰り客で県平均の半分、宿泊客にいたっては3分の1といった水準です。
参考までに上げておきますと、観光で生きている草津町は日帰り客の単価が3,001円、宿泊客の単価が1万4,999円(同町の観光消費額はこの年276億円)、旧伊香保町が日帰り客単価1,561円、宿泊客単価1万1,800円(同129億円)です。
この違いは何か、ということを考えてみると、下仁田町に来た日帰り観光客は、下仁田町で食事をとることは余り(殆どかも?)ないと言うことです。また下仁田町で宿泊する人は、キャンプなど野営をする人やロッジに泊まる人が多いということだと思います(コンパニオンは呼ばないんですね)。
草津町に来る日帰り観光客はそのロケーションから言っても、町内のどこかで食事を摂らざるを得ない訳です。旧伊香保町にはうどんで有名な水沢があります。帰ったら、近所に配る、温泉まんじゅうも買わなくてはなりません。
下仁田町への日帰り客は、味噌おでんを食べたり、ソフトクリームを舐めるかもしれませんが、こんにゃくなどの農産加工品や農産物を買って帰るだけといったイメージです。食事を取ることはレアケースになります。
(味噌おでん、おいしいんですが、子供も食べられる甘 味噌スタンダードのほか、唐辛子味噌、ゆず味噌、山椒味噌などをチョイスできるようにしておいて貰えないでしょうか?お願いします。)
問題は、ここであきらめるかどうするかです。こんにゃく料理にこだわるのか、思い切って「牛鍋・すき焼きの街」宣言をし、少なくとも昼食需要を取り込むようにするかです(失敗したって、大した損はないですよ)。
・5月と8月がダブルピーク
下仁田町の観光客入込み数を月別に見ていくと、ピークが二つあります。平成16年度の場合、5月の入込み数が9万7,000人、8月が10万9,100人で他の月を引き離しています。4月、7月、9月、10月、11月が5万人~7万人。6月、12月、3月が3万人台。1月2月は1万人台まで低下します。
春は桜、夏は野外活動、秋は紅葉で集客していることが見て取れます。
1月は、お隣の、貫前神社がある富岡市が、初詣効果により16万4千人(同市の月別入込み数では他の月を引き離し、ダントツ一位)、妙義神社がある旧妙義町が4万3千人まで膨れ上がります(1月に4万人以上の観光客入込み数を記録する町村は、スキー場があるところを除くと、少数で健闘している方です)。
この余慶で、下仁田町の1月の観光客入込み数は月別最低の2月に比べ8千人ほど多くなります(1万9,700人)が、このお隣にくる観光客のうち、下仁田町まで足を延ばす人は少ないと言わざるを得ません。1割も取り込んでいません(富岡市と旧妙義町の入込み客が100%同一人としても低水準です)。
1月と言えば「殿様(下仁田)葱」の旬の頃です。お客さんは、本場に来ないで、富岡市、旧妙義町で買って済ましているのかもしれません。生産農家も富岡市等の販売者に出荷しているでしょうから、余り本場まで来てくれることにこだわらないのでしょうか?
軽井沢町は前に書きましたが、年間の観光客入込み数は、約800万人です。そのうち半数近くが7月と8月に集中します(昨年の軽井沢町の7月8月合計の入込み数は364万2千人、平成16年が394万8千人)。
地元長野県からの観光客が4分の1で、近場の群馬県や東京・埼玉方面からの観光客が4分の3とすれば(軽井沢町の駐車場にとめてある車のナンバープレートなどからの推計)、下仁田町の7月8月の合計観光客入込み数は15万9千人(平成16年)ですから、この全員が軽井沢町絡まりの観光客だったとしても、約300万人の5%しか、下仁田町を通ってくれなかったと言うことになります。
(話は横道にそれますが、軽井沢のアイトレットに出店する店で昼食をとったことがあります。確か群馬県に本店が あり、その本店の評判は悪くなかったので入ってみました。やはり群馬県を贔屓にしてしまいますから。しかし、値段に比べて出てくる食べ物の貧弱さ、サービスの悪さだけが印象に残り、さっそく「二度と行かない店リスト」に入れさせてもらいました。実はその本店もまだ行ってないのですが、いつか行ってみようという気も萎えています。食い物の恨みは怖ろしいんです。)
(下仁田町に寄れば、旨い牛鍋定食かすき焼き定食が食べられるなら、下仁田インターチェンジで下りて、早い昼飯に牛鍋定食かすき焼き定食を堪能して、下仁田・軽井沢線で和美峠を抜けて軽井沢に入ったと思います。クルマの助手席に乗っているだけでいい場合は、定食を食べる前に、唐辛子味噌と山椒味噌とゆず味噌のこんにゃく田楽(味噌おでんでも可)か豆腐田楽から3本チョイスし、ビール中瓶を空けるでしょう。)
下仁田町で現在飲食店を経営している人には大変失礼な言い分で申し訳ないのですが、残念ながら、下仁田町と言われて、行ってみたい、或いはまた行こうという店がないのです。それが日帰り観光客の客単価の低さ、そして隣接する市町村に来る観光客の取り込みの少なさに現れているように思えて仕方ありません。
1月と、7月8月の例を上げましたが、近くまで沢山の観光客は来ていますが、下仁田町にまで誘引しきれていないのです。旨いものを食べたい、評判の店に行ってみたいという欲求は多くの消費者がもっています。飲食店に頑張ってもらうというのは、観光客誘致の基本中の基本です。で、こうした現状を打破すべく、「牛鍋・すき焼きの街」宣言なのです。
(全ての店が牛鍋・すき焼きをメインにしなくても良いのです。この料理を中核にして、旨いそば店があり、旨いラーメン屋があり、旨い納豆や豆腐、乳製品、ハンバーグ・ステーキ店があればいいのです。特に豆腐はまだまだ魅力が増す食品です。早急な取り組みが必要と思います。)
(私見では、群馬県の場合片品村の「尾瀬ドーフ」さんがナンバーワンブランドになっています。また市販品では、本庄市のもぎ豆腐店株式会社の「三之助」ブランドや京都の男前豆腐店株式会社(ちょっとチョンボしたみたいだけど)の味、商品ラインアップ、販売手法が大変参考になります。)
(一品飛び抜けたものがあればいいのです。私は佐久市臼田町の瀬川若鶏料理店にはまだ行ったことがないのですが、今度軽井沢町に行くときは、瀬川さんによって「むしり(ローストチキン840円)」を食べてこようと思っています。ただ、下仁田町に飛び切り旨い鶏の唐揚げを食べさせてくれるところがあれば、瀬川若鶏料理店までは、なかなか辿り着けないと思いますが。)
【下仁田町から軽井沢町までの直線距離≒14マイル≒22km】
十割そばの看板に引かれ、自動販売機で券を買って食べてみました。生粉打ちマシンが流行っていますから最近はどこでも十割がだせますが、600円で安いとはいえ、汁も水っぽく、ちょっとがっかり。900円でもいいから本物が食べたかった。
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